2021年12月号(217号)
毎年いってますが笑…あらっ、もう年末!?──来年にはホームページが
一新され、ニューズレターの配信方法も変わります。
にほんごNPOだより
ホームページが新しくなりました!
このニューズレターも、2月号からは、HP上からの配信になります。
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子ども達のためのオリジナル教材のダウンロードは、もうしばらくお待ち
下さい。
わいわいパーティーを中止します
例年、12月の第3週に開いていた「わいわいパーティー」。昨年に引き続き
今年も開催を見送ります。
コロナウイルスの変異株が次々と現れ、なかなか収束が見えません。
学習者の皆さんと、ワイワイと楽しく過ごせる日が一日も早く来ますようにと
願わずにはいられません。
思い出BOX(第58回)…. 田野聖一
「父親の威厳」
家族内の呼称について話した。
掛川市役所の日本語教室が終わったあと、ミーティング時の雑談だ。
配偶者を呼ぶときは父さんや母さんが多いようだ。
「田野さんは奥さんから何と呼ばれてるの。」
「おっちゃんかな。」息子が近くにいるときは「父ちゃん」に変わる。
鈴木孝夫は『ことばと文化』の中で日本語の親族名称について書いている。
「日本の家族内で、目上のものが目下の者に直接はなしかける時は、
家族の最年少者の立場から、その相手を見た親族名称を使って呼びかける
ことができる。」注1
私は妻を「月恵さん」と呼ぶ。息子に話すときは「母さん」という。
鈴木が述べているとおりだ。
しかし妻はどうだ。妻は私を「おっちゃん」と呼ぶ。
息子に話すときは「父ちゃん」。
息子が近くにいて、私に話しかけるときも「父ちゃん」だ。
「目上のものが目下の者に直接はなしかける時は、
家族の最年少者の立場から、その相手を見た親族名称を使って呼びかける」
なら、妻は私を目下に見ていることになる。
私は息子が近くにいても、妻に話しかけるときは「月恵さん」を使っている。
「息子さんからは何と呼ばれているの。」
雑談には続きがある。
「調子にのっているときは、お前が多いです。」
「それはダメだよ、父親の威厳を示さなきゃ。」
息子はゲームばかりしている。
機械相手ばかりではつまらないのだろう。
ときどき対戦型ゲームの相手をさせられる。
いつも私が負ける。勝てるわけがない。遊んでいる時間数が違う。
「雑魚だな。」
そう言い放たれる私に、父親の威厳などない。
注1)鈴木孝夫(1973)『ことばと文化』〈岩波新書〉岩波書店、171頁
にほんごNPO諸事雑感 …. 加藤庸子
「radico」で聞く「放送大学」
NPOのメンバーが、「radico」で「放送大学」を聞いているという。
放送大学の履修生というわけではないが、興味深い番組を選び、晩ご飯の支度
をしながら聞くのだそうだ。
「ふうん。何かをしながら講義が聞けるというのはいいね」と言うと、
手際よく私のスマホに「radico」をインストールしてくれた。
プレスクールで使う絵カードを作りながら、庭掃除をしながら、台所仕事をし
ながら、放送大学・大学院の番組を聞いた。
インストールしてから、今日で8日。すでに8本の番組を聞いた。中には、
3回聞いた番組もある。「現代日本の教師ー仕事と役割ー第9回」。
担当講師は、油布佐和子早稲田大学大学院教授。
この回の内容は、「教育課題と教師ー貧困、福祉と教育ー」だった。
3回聞いても、いざ人に伝えようとすると、聞いた内容を正確に脳の記憶装置
から呼び起せない。番組は、聴取可能期限がある。聴取可能期限内にしっかり
聞いてメモしておかなければ!やるべきことを後回しにして机の前に座った。
後で気が付いた。テキストを買えばいいではないか。でも、どうやって?
ネットで調べると、静岡県内には、取り扱い書店がない。
放送大学を履修中のメンバーに聞いてみようかと思ったが、テキストはなくて
もいいのではないか、と思い至った。今回のような形で聞けばいいのだ。
これだけは、という内容に出会ったら、メモを取ることにしよう!
ちょっと気が早いかもしれませんが、皆さま、どうかよいお年をお迎えくださ
い。我が家は、喪中ということもありますので、来し方を振り返りながら、
新しい年を静かに静かに迎えます。
一寸一服~まっちゃかふぇ゜゜゜…. 杉本英雄
○進化すると寿命が短くなる!?
○だいぶ前に知人から譲り受けたギターがあります。60年ほど前に某有名メー
カーから発売された日本製です。
○今の感覚では、半世紀も経たものが無事であるわけがない、というのが常で
ありましょう。
○現代のギターはちょっと手入れを怠るといろいろな不具合がスグに生じてし
まう、ずいぶん神経質なものになってしまいました。
○ところがこのギター、何十年も押入れにしまいこまれていたものです。さす
がにビニール製のケースはボロボロになってしまったそうですが、ギター本体
は少しの歪みも割れもなく、金属部品のサビも百均のオイルをちょっと差すだ
けで済むほどでした。もちろんサウンドも演奏性も良好で、ちょっと見ではそ
んな古い楽器には見えません。
○楽器に限らず電化製品なども、昭和の時代は10年以上平気で使える頑丈なも
のが多かったようにおもいます。女優の伊藤かずえさんが、バブル華やかりし
頃に発売された大型自動車をまだ現役で使っているという話を聞いて、昭和の
モノは、いわゆる“モノ持ち”がよかったように思えます。
○先日、バッテリーがへばったようなのでスマホを変えましたが、たった4年
です。しかし今は「もう4年」というようで、製品の寿命が短いのがあたりま
えの世の中になりました。これが「進化」というわけです。
《編者メモ》
お待たせしました、宿題の“是々非々”です。ズバリ、「是は是
とし、非は非とする」という意味で、忖度や誤魔化しなどしないということで
すネ。ちなみに「是非」は、「正しいことと正しくないこと」です。なお、是
々非々を連呼していた政党は大躍進しました。とはいえ、世の中はまだまだ「
是は非であり、非は是である」としています。