にほんごNPO 外国人住民のための日本語教室、外国につながる子ども達の学習支援
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代表あいさつ

代表あいさつ

特定非営利活動法人
浜松日本語・日本文化研究会
(にほんごNPO)代表 加藤 庸子

代表 加藤庸子

1991年6月、日本語の教え方講座を修了後、初めて紹介された生徒は、大企業に駐在するブラジル人技術者の配偶者でした。軽い気持ちで始めた仕事でしたが、文化を異にする方との交流が楽しく、日本語の習得を必要とする方の手助けができるという役立ち感も相まって、「日本語を教える」という仕事に夢中になりました。

当時の浜松の外国人人口は約8,000人。前年度に入管法が改正され、ブラジル人の人口が約2,500人増加してはいますが、まだまだ多文化共生社会の到来という感覚はなく純粋に日本語を教えるという仕事を楽しんでいました。

夫の大阪への転勤に伴い、仕事を辞めざるを得ませんでしたが、1995年の4月から大阪外国語大学で日本語学を勉強するというチャンスに恵まれ、2001年3月に大学院を修了するまで6年間、学生生活を満喫しました。大学院を修了し、急に暇になった私は、日本語教師養成講座の教え子たち4人と「日本語文法勉強会」を作りました。

その頃、浜松市の外国人人口は約2万人にまで増えていましたが、外国人の皆さんにとって、日本語の学習環境は十分ではありませんでした。ですから、ごく自然に、文法の勉強だけではなく、日本語教室を始めようということになりました。自然発生的に始まった勉強会ですが、その年の12月7日からは、NPO法人としての活動が始まりました。

それ以来、「走りながら考えてきた」という言葉がぴったりと当てはまるような日々でした。開設してはみたものの、継続できなかった教室もいくつかあります。2005年には、日本の小中学校に通う子ども達の苦境を何とかしなければと、子ども支援にも本格的に取り組み始めました。ともに活動してくれる仲間も65人に増えました。

2021年9月1日現在、浜松市に暮らす外国人人口は約25,000人。市の人口の約3%です。異なった文化的背景をもつ人々が互いに理解し合うためには、「言葉によるコミュニケーション」は欠かせません。外国につながる子ども達の第二言語としての日本語習得の問題も深刻です。

にほんごNPOは、地域の課題解決のために、浜松市や浜松国際交流協会とも連携しながら、日本語学習支援に積極的に取り組んでいます。

小さなNPOですから、日本文化に関する事業をなかなか展開できないなど、反省点も多々あります。これからも「走りながら考え」、頑張ります。今後も、ご支援とご協力をよろしくお願いいたします。

プロフィール

1955年浜松生まれ
浜松市立幼稚園に12年間勤務後、日本語講師として活動を始める。
1995年 大阪外国語大学外国語学部国際文化学科入学
2001年 大阪外国語大学大学院修士課程修了(言語社会研究科国際言語社会専攻日本コース博士前期課程)。
2001年12月より、NPO法人浜松日本語・日本文化研究会(にほんごNPO)代表を務め、浜松市内2箇所で成人のための日本語教室を運営している。
2002年5月 「龍の会」を結成し、浜松市立竜禅寺小学校で外国人の子どもたちへの日本語学習支援を開始。
2010年4月より浜松市教育委員会から委託を受け、市内の小中学校に通う外国人の子どもたちへの日本語及び学習支援を始めた。
2021年度は「日本語・学習支援事業(東・浜北・天竜エリア)」及び「プレスクール事業」を受託し、外国につながる子どもへの日本語支援にあたっている。

【専門分野】
言語学、日本語学

【日本語教育に関する実績】
豊橋技術科学大学国際交流センター非常勤講師
静岡大学国際交流センター非常勤講師
浜松学院大学非常勤講師
NHK文化センター非常勤講師
ヒューマンアカデミー日本語教師養成講座非常勤講師
文部科学省拠出金によるJYLプロジェクトにて指導案及びワークシートを執筆
 ※JYL=Japanese for Young Learners

ニューズレター「異文化交差点」
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