2024年7月号(245号)
もうすぐ七夕ですね!
子どもの頃は、折り紙を使って、竹にいろいろ飾ってお願い事をしました。
子どもたちは、どんなお願いをするのかな?天に届きますように…
にほんごNPOだより
- にほんごNPO総会を開催しました
にほんごNPOの定時総会を6月29日(土)10時00分より、
リモート会議システム(zoom)を利用して開催しましたので、ご報告申し上げます。 正会員64名のうち、出席した正会員は15名、委任状をお送りくださった方は
33名でした。
定款27条の「正会員総数の2分の1以上の出席」を満たしていますので
総会は成立いたしました。 総会では、下記の議案についての審議が行われ、全てご承認いただきましたので、
ここにご報告いたします。
それぞれの詳しい内容につきましては、
以前、メール添付にてお送りした審議事項の資料をご確認ください。 (1)第1号議案 令和5年度 活動報告
(2)第2号議案 令和5年度 決算
(3)第3号議案 令和6年度 活動計画案
(4)第4号議案 令和6年度 予算案 今後も、皆さまのNPO活動への積極的なご参加をお待ちしています。
(文責:にほんごNPO理事長 加藤庸子) - 子どものための学習支援教室「ぐんぐん和田」(天竜協働センター)
7月6日(土)15:00~17:00
7月20日(土)15:00~17:00
参加ご希望の方は、090-6363-1006(さいとう)にお電話ください。 - 子どものための学習支援教室「ぐんぐん浜北」(ふれあい交流センター浜北)
7月6日(土)14:00~16:00
7月20日(土)14:00~16:00
8月3日(土)14:00~16:00
参加ご希望の方は、下記のURLからどうぞ。
または、090-7959-4153(たうち)にお電話ください。
【ポルトガル語版】
URL:https://forms.office.com/r/5hu0aWHuWP
【英語版】
URL:https://forms.office.com/r/i5mAmy6qhS
小春日和~現場から~…..
◆日本語教師のつぶやき、学習者のつぶやき、海外駐在を経験された方の
声などをひろっています。
今月も、「ぐんぐん和田」コーディネーターの齋藤純子さんです。
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【ベルリン滞在記~異文化と歴史と未来】
私は、今年4月からのベルリンでの生活を通して、ベルリンの移民について興味を持ち、
本やネットの記事を読むようになりました。そして、移民を受け入れるこの国の土壌は、
17世紀のプロテスタントの受け入れから始まっていたことや、第2次世界大戦後、
労働力補充のためトルコ人労働者を受け入れたことなどを知りました。
ドイツは、一度受け入れたら、外国人労働者も難民も、
基本的な人権や生活をきちんと保障しようとしています。
これは、「第2次大戦後のドイツはどうあるべきか」という
理念を感じさせられる姿勢だと思いました。
ドイツが移民に優しいと思う点は、先月お伝えした都市交通のほかに、
ごみの出し方です。
ごみの集積所にイラストがあること、ごみの種類を色別に分けていることがその理由です。
イラストと言えば、スーパーの肉類もイラストが特徴的で分かりやすいです。
銀行口座を開くときの英語は、アメリカより分かりやすかった、という人もいました。
事務手続きについて、易しい表現が定着しているのが分かります。
私の目に映るのは、よいことばかりですが、やはり多文化ならではの問題点もあります。
ドイツは、いろいろな社会制度を整え、移民や難民を自国民として統合しようとしています。
しかし、いくら第二言語としてのドイツ語教育の年少化や充実を図っても、
トルコ移民の中には中学を修了している人が半分に満たない、という現実があるようです。
皆さんもご存じのように、ドイツの義務教育は日本より短く、
伝統的な学校制度があり、小学校4年生で進路を選択します。
進学先も異なりますので、よけいにこのような事態となったのかもしれません。
結果として、社会問題も起こっているそうですし、ベルリンでは学校の先生も
苦労していると聞きました。
社会問題を未然に防ぐために、新しく道徳教育を取り入れようという動きが
起こりました。
宗教も、イスラム教とキリスト教という対立を生むこともあるため、
2000年以降は、宗派に基づかない「倫理」という教科の中で市民性の教育が
行われているということです。
今回、私はベルリンで移民のような生活をしてみて、
様々な文化の違いを認め、統合していこうとする「多文化共生」
という考え方の中に、高齢者や子育て中の世代への理解と統合も
同等に含まれることを感じ取ることができました。
また、文化の違いは、国々の歴史の違いであり、
それぞれの政策の違いであることに気がつきました。
そして、この機会にドイツの歴史を知ることができました。
特に、第二次世界大戦後の歴史は、もっと知り、
これからの未来を考えていきたいと思いました。
もし、これを読んでドイツに興味を持ってくださった方は、
以下のようなページをめくってみてください。
滞在中、私はいろいろと気が滅入ることもありましたが、
モーツアルトの音楽で気が晴れたことも付け加えたいと思います。
参考文献:
『ベルリンを知る52章』(明石書店)
名城大学「ドイツに見る移民社会の先進例」
ドイツニュースダイジェスト
法務省「諸外国における外国人との共生に係る調査報告」
国立図書館デジタルコレクション「移民統合における言語教育の役割」 など。
にほんごNPO諸事雑感 …. 加藤庸子
◆にほんごNPOの代表として種々の活動に取り組む中で感じた諸々を綴ります。
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【ひょんなことから「行動経済学」】
学校の授業時間内に行う日本語・学習支援だけでは、
在籍学級の授業についていく力が十分に育っていかないのを目の当たりにし、
10年ほど前から天竜協働センターで、通称「ぐんぐん勉強会」を開いてきた。
そして、今年度から新たに、浜名区での週末勉強会をスタートさせた。
これまでのチラシを参考に、「ぐんぐん浜北」のチラシを作成し、担当者に送った。
すると、電話での申し込みより、ネットでの申し込みの方がハードルが低いのでは、
ということで、二次元コード付きのチラシを作成してくれた。
それでもまだ、情報量が多すぎたようだ。
浜名区の中学校で日本語学習指導をしている指導者に手渡すと、
参加を促すには、チラシをもっと簡略化し、
勉強したい教科を選択できるようにするといいとの意見が返ってきた。
「行動経済学」に興味があり、何年か勉強しているという。
そして、数時間後、非常に分かりやすいチラシのデータが送られてきた。
今回のチラシ作りで出会った「行動経済学」という学問分野。試しに本を買ってみた。
『行動経済学の使い方』(大竹文雄,2019,岩波新書)だ。
「現在バイアス」だの「ヒューリスティックス(直感的意思決定)」だの、専門用語が頻出する。
日ごろ無意識に行っている自分の行動の裏には、そういう心理が働いていたのかと興味深い。
行動にラベルがつくと、自分の行動を客観視できるようになり、思考も整理される。
「ナッジ」と呼ばれる考え方を用いれば、人々の行動をより良いものにするよう誘導できるようだ。
よりよい意思決定をするために、あるいは、相手によりよい意思決定を促すために、
皆さんにも「行動経済学」をお勧めする。
ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫,2014)
大竹文雄著『あなたを変える行動経済学』(東京書籍,2022)他
分かりやすい読み物も多数出版されているようだ。
日本語教育に携わる皆さんが「行動経済学」の知見を活かせば、
日本語教育に変容が起こるに違いない。
思い出BOX…. 田野聖一
◆国内外の日本語学校やNPOの日本語教室で日本語教師を長年務めてきた
田野聖一さんの「思い出BOX」をそっと覗いてみましょう。
田野さんは、静岡文化芸術大学で日本語学や英語教育を学び、
この3月に修士課程を修了されました。
研究を続けながら、日本語学校の非常勤講師をしていらっしゃいます。
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【メニュー】
一ヶ月ぶりに自転車に乗った。
自転車自体が重く、小屋から出すのに苦労する。
5月下旬から体調を崩し、6月4日から20日まで入院した。
入院中は40度近くまで熱が出る日が続き、退院時も38度くらいの熱が毎日出ていた。
おとといくらいから、解熱剤なしで37度台前半を行ったり来たりするようになったので、
リハビリを始める。
まずは自転車で走ろうと思ったら、自転車自体が重かった。
自転車で走り出す。ちょっとした向かい風でも風に向かうときつい。
時々おじいさんがよろよろ走っているが、あんな感じだ。
交通量の多いところなどとても走れない。試みてはいないが、坂は上れそうにない。
午前は自転車に乗ったので、午後は浜を散歩する。
おじいさん、おばあさんが歩いているが、私より足取りが確かだ。
ぜーぜー息を上げながら歩いた。
今日は雨で外に出られない、階段の上り降りをやってみる。10回が限界だ。
池江璃花子は白血病から体力を取り戻しオリンピックに出ようとしている。
オリンピックとは言わないが、体力を戻すメニューがあれば知りたい。
《編者メモ》
勤務先の日本語教師養成講座では、日本語学校の留学生にモデルスチューデントをお願いし、
早速3名に参加してもらいました。
住所を書いてもらった時に、漢字圏出身ではないけれど、頑張って漢字を使って書いた人、
書けなくてごめんなさいと笑顔をみせる人。漢字は難しいですね。(空)