2022年2月リニューアル号(218号)
2022年初の号からこのメールマガジンもリニューアルし、ホームページと連動しての配信と
なりました。これからもよろしくお願い致します。
にほんごNPOだより
「日本語のつばさ」無料ダウンロード
新しくなったホームページから、私たちが開発した「日本語のつばさ」を無料ダウンロード
することができます。主に日本語をこれから学習しようという中学生をターゲットとしてい
る教材です。初版ですので、まだまだ改善点などあるかと思います。ぜひご活用いただき、
感想やご提案などありましたらにほんごNPOのホームページよりご意見をお願い致します。
ぐんぐん教室和田(通年開催)
現在、東区の天竜協同センターで月2回の土曜日に、外国にルーツをもつ小中学校の子ども
たちを対象とした勉強会を開催しております。参加方法はぜひホームページをご覧下さい。
【2月の予定】
2月12日(土)15:00ー17:00
2月19日(土)15:00ー17:00
感染症対策をしっかりととりながら、子どもたちの学びの場を確保していきたいと思います。
ボランティア指導者も随時募集中です。
小春日和~現場から~…杉山美樹子
◆リニューアル号より、特集として日本語教師のつぶやき、学習者のつぶやき、海外駐在を
経験された方の声などをひろっていきたいと思います。
今回は、幼稚園で外国につながる子どもへの日本語指導をしている杉山さんのコラムです。
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【当たって砕けろ・幼稚園児との初めて体験「あいうえお」】
幼稚園年長さんの預かり保育時間におじゃました。外国につながる子どもを含む園児たち
に少しでも日本語の楽しさに気づかせる、文字と音とひとつひとつ繋がっているということ
に気づかせる等、いくつかの「めあて」を持ち、ことばを積み上げてもらおうと大志を持ち
挑みました。(なんてことはない、園児たちと楽しく遊んでいただけのおばさんでしたが。)
その1.
タングラムを使って形の名前(三角・四角・まる)を知ろう。
色の名前(赤・青・黄・緑・ピンク)を確認。
タングラムを使っていろいろな形づくりに挑戦しよう。(プリントを見ながら)
自作のカラフルなタングラム9セット持ってきましたよ!
これはすごいと自画自賛。9セット作っていた時は、久しぶりに頭の中で「かあさんがー、
よなべをして」の歌が頭の中にグルグル回っていました。
園児たちの食いつきがものすごくよく、作った甲斐があったタングラムです。
「三角、四角、丸を使って、好きな形をつくってごらん。」と言ってもすぐには無理。
この言葉は、今日は禁句。「いろいろ見て真似て」をしてからでないとできないという
ことを、私は昨年のプレスクールで学んだのです。なので、いろいろな形の例が描いて
あるプリントを準備しました。
子供たちは、園長先生を巻き込んで何とか形を完成させようとしていました。
(次回につづきます)
にほんごNPO諸事雑感 …. 加藤庸子
◆にほんごNPOの代表として種々の活動に取り組む中で感じた諸々を綴ります。
【プレスクール】
コロナウイルスの感染者数の増加が止まらない。
先月29日(土)に続き、今月5日(土)のプレスクールの開催も見合わせることになった。
覚悟をしていたが、残念だ。再開の日に向けて、カリキュラムを組み直さなければ!
でも、いつ再開できるというのだろう。安全が第一とはいえ、暗澹たる気持ちになる。
プレスクールは、この4月から新一年生となる外国人の子どもと保護者のための
プログラムだ。1月15日(土)から3月5日(土)まで、1回2時間、全部で8回開催される
ことになっている。
日本語力が十分ではない幼い子どもにとって、日本の学校で算数や国語を勉強し、それを
自分のものとしていくのは容易なことではない。
日本の学校文化に慣れるのは、高学年になってから移動した子に比べて容易かもしれない
が、学習に必要な日本語の習得には多くの年数を要する場合が多い。
子ども達が楽しく学習に取り組めるようにするためには、家庭でのサポートが欠かせない。
コロナウイルスは、子ども達の「学校体験」の機会だけでなく、保護者の皆さんの「学び」
の機会も奪ってしまった。
残念でたまらない。
思い出BOX…. 田野聖一
◆国内外の日本語学校やNPOの日本語教室で日本語教師を長年務めてきた田野聖一さん
の「思い出BOX」をそっと覗いてみましょう。
田野さんは4年前に静岡文化芸術大学に入学して日本語学や英語教育を学び、4月に
大学院進学を控えていらっしゃいます。
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【ダブルコーク1440】
スノーボードの技は最後に数字がつく。回転数を表しているらしい。360度で一回転。
1440なら4回転する技だ。
Aというスノーボードの一流選手がいるとする。
1)A、バハルダール2022で優勝
と新聞記事の見出しにあったとする。Aが優勝したことはわかる。
わからないのは「バハルダール2022」だ。
格助詞「で」がヒントとなる。場所か、手段・方法か、イベントか。
「2022」も理解の助けになる。「東京2020」とか「平壌2018」とか大きいスポーツ
インベントには地名の後に開催年が来る。
今年、バハルダールで行われたスノーボードの国際大会でAが優勝したのかと推測できる。
2)A、フロントサイドダブルコーク1260で優勝
日本語母語話者なら、スノーボードについて知らなくても2)の新聞記事の見出しから
内容を推測できる。Aが何か凄い技を出して優勝したのかな、と見当がつく。
2)の見出しの横にAが金メダルを首にかけている写真があったとする。
スノーボードに興味がある外国人なら、日本語母語話者より内容を性格に捉えることが
できるかもしれない。Aの写真があれば、Aの漢字が読めなくても、Aが3回転半の技で
優勝したとわかる。
最近息子は「任天堂スイッチ」に夢中だ。風呂の中で
「スマブラでデデ大王がB横上で最終技〇×▼を出す、それでね・・・」
と話す。全くわからない。ゲームに興味がない私には推測しようという気力もない。
半分目を閉じ気のない返事をする。
うんざり感を出しているが、風呂に入っている間中ゲームの話が続く。
小3の男子には推測する能力がない。
《編者メモ》
今回のリニューアル号はいかがでしたか。今号から編者が交代します。
今年は虎の力強さに倣い、新しい扉を開けられるようにトライしていく一年に
していきたいと、意気込みだけで慣れないWeb作業と格闘しております(汗)。
ご意見などありましたら、ぜひホームページの「お問い合わせ」から
よろしくお願い致します。(梅)